Prague Summer Nights初日

プラハ音楽祭のオリエンテーションが始まりました。

私は現在アメリカでビジネスを勉強中ですが、長期休暇中に新しいこと/情熱を注げることに挑戦したいとの思いからオーディションを受け、幸運にもバイオリニストとして参加できることとなりました。

 

今私はプラハから南100kmのタボールという小さな街にいます。

 

 

楽屋口から舞台に入ると、あれっ?と感じることがあった。目の前に観客席が見えるのに、右手にも観客席が、、どういうことかというと、タボールのこの小さな劇場には下の平面図のように一つの舞台を二つのホールがシェアしている、とてもユニークなプランニングになっているのだ。

(なぜこのような設計がされたのかは、明日関係者に確認することとしよう)

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舞台上に並んだ教授陣は、現役オペラ歌手や演奏家がずらり。所作が優雅でまるで劇を見ているようなオリエンテーション

  

指揮者からは「皆さんご存知の通り、アメリカ人は声が大きいから、このヨーロッパの田舎町では夜騒ぎすぎないように。特にアメリカ人のオペラ歌手ときたら、、、」とのアメリカンジョークが爆笑を得ていました。

 

 

そして90人が皆自己紹介。ジュリアード、バークリー、イーストマン、、名だたる学校が連なる。かたや自分はアマチュアだ、、なんといったらいいか、、迫りくる自分の出番。

「I'm Kenji. I'm from Tokyo. I'm studying at CMU but my major is MBA. My backgroud is also architecture. That's why, this festival must be a life-changing experience for me」と言ったら、その日一番の笑いが取れた。どこに笑いの要素があったのか理解しがたいのだが、想像するに国籍もバックグラウンドもやたら畑違いな人間が、その場違い感を自分自身で表現したために笑いが起こったのだと思う。(最後のmust be...の部分)。日本だったらなぎさの話でもしたいのだが、ここはさすがに文化が違いすぎると当然判断、、

 

シベリウス交響曲第二番のリハーサル。必死に昼休みにさらう。席はコンマスの真後ろ。不安だったが、以外とみんなずれるんだな、、というのが率直な感想。しかしその後のリカバリが早く、なんとか楽しく3時間のリハを終えることができた。初合わせで全楽章、そしてどんどん進んでいく。

 

その後の各自練習時間では室内楽4人と顔合わせ。ドボルザークアメリカ全楽章とベートーベンの18-4を弾く。「せっかくチェコにいるのだし、ドボルザークをやりたいよね、そうだよね!?」といいつつ、一致団結を図った。室内楽のノリは、お互い空気を読みあいつつ日本もアメリカもほぼ同じだと感じた。

 

夜はWelcome Party.ではチェコ名物料理のRoast Duck(とよしー教えてくれてありがとう)やチェコビールとともに参加者と歓談する。ティンパニ愛にあふれたジェフェリ―は、ティンパニの話をすると興奮してしまってジェスチャーが大きくなるのだが、その後テーブルに手を当て「イタイイタイ!」という。しかもそれが何回も続く、、それにしても彼のティンパニはすごい。このあたりはさすが自由の国、アメリカだと思う。

 

明日もシベリウス室内楽レッスン。1週間後が本番とは信じられない。明日に備えて、今日はこのへんで。